原語では霊界がMundus Spiritualis、霊たちの世界がMundus Spiruumです。mundusが「世界」、spiritualisが形容詞「霊的な」、spirituumはspitus「霊(「息」などの意味もあります)」の複数属格で「霊たちの」です。  

それで「霊的な世界」⇒「霊界」となり、もう一つはそのままの訳です。  「霊界」は、この世・自然界に対して、総称として使われます。「あの世」とも言えます。その内訳は天界、地獄、それと「霊たちの世界」です。  

「霊たちの世界」は、(死んで)霊界に新たに到着した霊が連れて来られる世界です。「精霊(せいれい)」と言う言葉があり、その意味は「死者の霊魂。肉体を離れた死者の魂」(『大辞林』)なので、この言葉を使って「精霊界」と訳すことも可能ですが(鈴木大拙訳・長島訳)、「せいれい」と言う言葉、また「霊界」に一字加えた「精霊界」は、まぎらわしいこともあり、わかりやすく(と思います)、「霊たちの世界」としています。

(鈴木泰之)『SPSC会報』第5号に掲載